pleroma.tenjuu.net

tenjuu99(天重誠二) | @tenjuu99@pleroma.tenjuu.net

読書、プログラミング、登山、ランニング、美術など
いろいろ雑につぶやいていますが、最近は浮世絵について調べています

「経営合理化」ってたぶん利益から労働者への還元を抑制する方向にしか働かないから、アベノミクスの積極財政において賃金上昇が見られなかった理由は単純にこういうことなんだろう。海外からの資金を呼び込む必要がどのくらいあったのかはよくわからない。賃金が抑制されても公共サービスが充実して実質的な賃金上昇だと言えるのであればいいけど、現状はそうでもない。政治に対しては、公共サービスの拡大をもっと求めるべきなんだろうな。

アクティビストファンドは、一族経営みたいなのを敵視して経営合理化を進めようとするのだけど、それが「日本の経営者たちにアメリカ式の資本主義について「教育」し「啓蒙」する」ことでもある。一族経営という形態は、彼らからすれば、資本主義の遅れた地域の経営形態である。
日本の美術館を支えてきたのは一族経営と税金。もっとも、それ以外の形態がどれだけあるかわからないけど。

日本のブリジストンでもポーラでもいいけど、事業に成功した事業家は美術作品を収集して私立美術館を作る流れがあった。この流れってたぶん明治くらいからあった話で、節税というのもあるけど、たぶん地元の名士的な名誉心もあるし、事業家が自分たちは事業の稼ぎは単なる金儲けだけでなく社会を作っていく行為なんだぞみたいな表明でもあったとおもう。川村記念美術館が佐倉にあるのもそれで、別に美術館建設による事業収益なんて求めていなくて儲かったぶんを社会還元しとこうというものだと思っている(超金持ちになると金だけもっていても仕方ない)。
で、こういう地元の名士的な活動としての美術館建設が、海外のファンドからすれば何の意味があんのって話がたぶん今回の件じゃないかとおもう。

この記事はいろんな観点から興味深いけど、まず記事のタイトルは元米海軍の提督が「ボリウッドからハリウッドまで、ホッキョクグマからペンギンまで」と発言したことに由来する。途中で2007年のスティール・パートナーズによるブルドックソースの敵対的買収の事件について記述があり、このTOBでスティール・パートナーズ側は「東京でブルドッグの経営陣に会ったとき、彼は日本の経営者たちにアメリカ式の資本主義について「教育」し「啓蒙」するつもりだと言った」。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%E4%BA%8B%E4%BB%B6
このブルドックソース事件は敵対的買収に対抗した株式戦略をとったのが、最高裁で合法と認められ買収には失敗したのだけど、この記事ではアクティビストの前例として語られている。これは、アメリカ型資本主義による経済的な植民地主義であるように見える。
この記事の記述によれば、アベノミクスというのはまさにこの海外資本の受け入れによって、こうしたアクティビストファンドの活動を積極にし、株主にとっての企業価値の向上を目指す改革だ。金融ビッグバン以降の流れだとはおもうけど。

これはDICに対して「物言う株主」として行動するファンド(アクティビスト)の中の人の記事だけど、いろんな意味で興味深い。 https://ethicalboardroom.com/from-polar-bears-to-penguins/

アジア全域で、少数株主は経営陣や株主同士を引き合わせるための発言力を見出している。 低いバリュエーションと最適とは言えないバランスシートに誘惑されたとはいえ、コーポレート・ガバナンスの不備、インサイダー取締役会、同族またはグループ支配の株主構造、頻発する企業スキャンダル、透明性の欠如などの理由から、アクティビストは長い間アジアを避けてきた。

で、これがアベノミクス以降にアクティビストたちが日本含むアジア市場で積極的な展開を見せ、コーポレートガバナンスや株主利益の改善提案を含む活動をしている。DICはこの流れでアクティビストに眼をつけられた。

このスレッド、めちゃくちゃ勉強になるな

アホみたいなセザンヌは失礼すぎるけど、これです。いやまあこの絵もアホっぽくて嫌いじゃないんだけど、なんでこれ??ぜったい割高な買い物したでしょ、ってなった。
https://collection.nmwa.go.jp/DEP.2022-0023.html

西洋美術館が「えっ、このセザンヌ新収蔵品なの?われわれの税金が??このアホみたいなセザンヌの絵に?」みたいな謎センスでの買い物だったのに(いつだったか忘れたけど)、アーティゾンはかなりいい新収蔵品を買っていて、やっぱり私立は金あるんだろうなとおもってたけど、めちゃくちゃ金あるな。

アーティゾン美術館、ブリジストンからの配当金が153億円もあるのか...。やたらいいの買ってるなぁとおもってたけど、そりゃコレクション充実するわけだ。
https://x.com/alto_va/status/1828833342772707838

川村問題、この人の連投がおもしろかった。
https://x.com/pino6tsubuiri11/status/1829146592034890064

金があるのに美術館は株主還元にならないからやめようって言っているのがDIC。こんなの端的に言ってカスですよ。社会貢献は株主利益にならないから止めろって株主に言われてハイ株主利益は社会貢献より大事ですって言ってるだけなので。

なんかタイムリーなの来てた。

イングランド芸術評議会(ACE)ら、博物館コレクションの非倫理的な売却に関する共同声明を公開(カレントアウェアネス・ポータル)
https://current.ndl.go.jp/car/224792

声明本文はこちらに。

Joint statement on Unethical Sales from collections
https://www.artscouncil.org.uk/supporting-arts-museums-and-libraries/supporting-collections-and-cultural-property/disposal-collections/unethical-sales-collections

案の定、川村記念美術館の閉鎖を「金が無ければなにもできない」問題だと思っている人がたくさんいるな。

…?

フォートナイトにマツケン参戦 「皆さんとサンバを踊れることを楽しみにしている」 - ITmedia NEWS https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2408/30/news129.html

///33333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333-g=-[=. · Issue #3909 · redis/redis · GitHub
https://github.com/redis/redis/issues/3909

思い出すシリーズ

DICで検索すると不穏当な検索結果が得られることがある

美術館の運営費用、たぶん10億円くらい。

アンナの光も、展示に出すという約束で川村は売ったはずだが、その後たぶん一回もお披露目されていないんじゃないか。あれ見ても、川村は美術という点で信頼できる筋と交渉していない。あれは美術館に売るべきものだった。

素朴な疑問なんだけど、パラリンピックの競技って全部オリンピックでやれるんじゃね???なんで分けてんの?

>英フィナンシャル・タイムズは今年4月に公開した記事の中で、「(DIC社は)DIC川村記念美術館の所蔵作品のうち、どれだけが同社の所有でどれだけが創業家の所有なのか、詳細を明かそうとしない。ある投資家は、この内訳を調査した結果、大半は同社が所有しており、その価値は合計で数億ドル、おそらく10億ドルにもなると考えている」と報じている。

まあやっぱりそのくらいか〜

一斉に現金化できるとは限らないのと、海外の金余り状態が美術品の暴力的なまでの価格暴騰を呼んでいるので、景気後退フェーズがちらつくと、この価格帯の作品は売りづらそうだな。ニューマンのアンナの光が100億円だったことを考えると、ロスコルームのロスコ作品群だけで時価は200億とかもっといくだろうけど、景気よければ買い手はいくらでもついても、景気悪くなるとこの金額はたぶん手がでない。

»