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明治末から大正期の創作版画運動って、芸術家の内面とか個性が冒すべからざるものになったから生まれた運動であって、江戸の版元システムを再興しようとした新版画運動と対立するのはそこであるし、創作版画の「個人の絶対的自由」はあらたな政治的主体として成立するがゆえに後の民衆版画運動に繋がるのだと言えそうである。
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新版画運動の寿命の短さは、芸術家による内発的な運動ではなかったためであり、時代に即さない生産体制でもあった。新版画の受け入れ先はおもにアメリカで、戦争の開始は新版画の需要に決定的な打撃をあたえ、戦後にいたっても回復しなかった。