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「俺らチームじゃねえし友達でもねえ。合言葉はたったひとつだけ。FreePalestine」というのはまさにシングルイシューにおける連帯のことだけど、たぶん「Free Palestine」を政治的成果として設定すると、いくつも複雑な問題にでくわしてしまってシングルイシューとして扱うことがだんだん難しくなってくる

めんどくさい話をするけど、パレスチナ解放のためにイスラエル製の自律型ドローンの輸入を止めようという話をすると、じゃあ日本の国防はどうするのというめんどくさい議論が待っている。この時点で議論自体が割れてしまう。「命の選別をするのか」っていうトロッコ問題的な問題設定は疑似問題だと言われるけど、ここで問われるのはまさにそれで、そこに対してどういう解を与えるかは、議論が割れることがある場合にどう人と連帯するかという現実的な問題でもあるとおもう。
ていうか自分がいま松方幸次郎の伝記読んでるのはこれが理由なんだな...。
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話し逸れるけど、松方幸次郎の伝記読んでいてやっぱり一筋縄ではいかないなと思っている。川崎重工は労組との対決のなかで幸次郎の決裁で八時間労働を導入していて、また、不景気においても従業員の首は切らないぞと不退転の決意を持っていた。これが結果的には借金経営の常態化につながって銀行を巻き込んで破綻となるのだけど、破綻は結果論としても、幸次郎の8時間労働とか「従業員を首にしない」という決意はわりと社会包摂的な行動である。この幸次郎が宛にしていたのが、海軍による軍艦の製造需要で、軍艦の製造は当時、半公共事業的な性格もあった。ワシントン軍縮会議とロンドン軍縮会議でこの希望が潰えてしまうのだけど、川重による「包摂」は他の視点から見ればかなりエゴイスティックなものでもある。幸次郎のなかには「日本」というものがつよくあって、他の国との協働とかはあまり考えていなかったのは間違いない。それが川重社史における日露戦争肯定史観(植民地主義軽視)を導きだしている。