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千葉成夫の『現代美術逸脱史』が1986年、北澤憲昭の『眼の神殿』が1989年、両書の関係は、日本における「美術」という概念を巡ってちょうど裏表の関係にあるように見える。というか北澤が千葉の「美術」概念を批判するために書いているように見える。
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このふたつのテキストが同時期にありつつ、千葉が戦後美術、北澤が戦前(というか幕末から明治初期)を扱い、この中間にはまあ大正とか昭和初期とかあるけど、それらを単純につなげたら一つの歴史が形成されるかというと、そんなことはありえない。戦後を中心に問題を見ると、想像力が戦争より前に遡ることに困難があり、まったく切れているように感じる。戦前のほうから戦後を追いかけてみると、ふつうに繋っている。