pleroma.tenjuu.net

近代の超克、亀井勝一郎の論考を仔細に検討してみると、ほんとうに「近代以前」なんだなってなる。下村寅太郎が座談会中でも論考でもかなり的確に批判している。
あと、気になるのはこれはほとんどクレメント・グリーンバーグじゃん、とかテクスト論じゃんみたいな概念の萌芽はありつつ、それが全く評価できていない、というのがなぜなんだろう。魂こそが重要で芸術はそれをやってるんだみたいな前近代的な概念になってしまう。
グリーンバーグなんかはマルクス主義の批判的な検討の果にモダニズム美学を取りだしてみせたけど、日本の当時の批評は、マルクス主義を批判しても、どうしてもロマン主義的な美意識・芸術観にとどまっている。それはなぜなんだろう。
replies
1
announces
0
likes
0

ていうかロマン主義も近代的な運動なんだけど、それじたいが近代化に対する反動としてありつつ民族的な意識を形成することでunitedな国民になるみたいなめんどくささがある。そういうのひっくるめて近代化過程になっている。