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大吉原展はまじでタイトルのつけ間違えで、企画はどうみても浮世絵展なんだけど、いままで浮世絵がただの美術館芸術として処理されてきたところから、その成立背景を明らかにしながら絵を展示するという、文脈復元的な展示だろうと思っている。その意味で重要な展示になるはずなんだけど、ボタンのかけちがえがある。
それで、ここは1984年MoMAで展示された「20世紀美術におけるプリミティヴィズム」で起きた論争と近い性質がありそうに思う。MoMAの展示も純粋に学術的な関心からアフリカ美術やオセアニア美術を扱ったが、美術史および美術館という近代の学術装置そのものが植民地主義の忘却のうえに成立している。
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学術装置としての美術史や美術館が、社会と関わるときに何が必要になってくるのか。MoMAの展示では美術館という制度の批判がクリフォード・スティルとかからでてきたけど、こういう批判が今回のでは出てくるのだろうか。