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ジェイムズ・クリフォード「文化の窮状」を考えごとしながら読んでるけど、以下のようなことを考えた。

マーケ界隈で「ユーザーのインサイト」という言葉は、insight は洞察の意味なので観察者側に属するものにもかかわらず、あたかもユーザーの中に内在する潜在的ニーズを表すものとして言われている。
これは、ユーザー(この概念の使用も留保すべきだけど)の内部に(固定的な)欲求なるものが存在し、その欲求が充足されないような諸コンテキストを用意する、という操作によって、「需要」の存在を客観的なものとして扱えるように諸関係をモデル化し、観察者側の「インサイト」がまるで客体側に属するなにかしらのモノであるかのような語りになっている。
UXと人類学の接近みたいな話はこのへんから考える必要があるよなぁとおもいながら読んでいる。

やっぱりノーマンの批判的研究ちゃんとするか...。

「ユーザー」というものは、マーケターやUXデザイナーによって読まれるべきテクストなんだな。ニーズや経験というのはそのテクストから取り出された意味。
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