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2017年のBDSの記事。
国連人権委員会が、イスラエルの違法入植地でビジネスをする企業約150社が、「占領されたパレスチナ地域」でビジネスを行っており、「国内法と国連の決定」に違反している企業として国連のブラックリストに載る可能性があるという話。
企業は違法入植地であるかどうかの区別がつかず、ブラックリストに載せられると撤退してしまう可能性がおおきく、イスラエルとトランプはこのブラックリストの公開を阻止しようとした。
コカ・コーラはもちろんこの中に名前がある。
https://bdsmovement.net/news/un-sent-warning-letter-150-companies-doing-business-israeli-settlements
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日本では歴史修正主義的なMVを作らせ、バングラデシュではイスラエルとの関係を否認するようなCMを、ほぼ同時期に作るのは、偶然ではなくグローバルキャンペーンだったのではないかと思わせる。
Mrs の歌詞にコカ・コーラを想起させるフレーズはかなりあり、依頼としては相当踏み込んでいるわけだから、映像も無知から生まれたというより、コカ・コーラの意図に忠実に作っているようにすら思える。

バングラデシュでのCMでは、「パレスチナにも工場がある」とさらっと言っているらしいけど、ようするにコカコーラ社はブラックリストに掲載されようと知ったことではないらしく、違法入植地だとわかった上で撤退していない。どうやら筋金入りのイスラエル支援企業だろう。BDSのメインターゲットに入っていない理由はよくわからない。
CMをやる意図はこのへんを隠蔽する意図があるようにしか思えない。

日本の今回の論調で、「植民地主義=差別」というセットにモヤモヤしてたけど、コカ・コーラ社は↓こういうのを掲げており、「差別を許容しない」というのはたぶんマジで言っている。企業内制度としてまじめに人種的性的多様性の確保やっているはず。つまり、植民地主義でありつつ差別的ではない、は成立している。
https://www.coca-cola.com/jp/ja/social/diversity-and-inclusion

というか、植民地主義的な帝国というのは、そもそも人種的多様性を受け入れざるを得ない。他民族を支配するんだから(殲滅でなければ)。違法入植地に工場を建ててパレスチナ人を雇えば、建前としては人種的多様性を積極的に受け入れる企業行動だということになる。コカ・コーラ社は本気でそう信じているかもしれない(というかバングラデシュでのCMの内容はいろんな国でコカ・コーラが飲まれているというもので、脱民族的・脱人種的というメッセージを出そうとしていた)。

人文系の博士はいいぞっていうんなら、こういうところからちゃんと分析してほしい、表象分析で終わるのはただの知的ゲームだからやめてくれ