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そういわれて記事を読んでみて、一貫して「オルタナティブ」とカタカナで表記されているのがめちゃくちゃ和製英語っぽくて「へぇ」ってなった。
たしかに記事中にアメリカ、イギリス、ヨーロッパなどの地域を表す文字がなく、「オルタナ」の本質が「精神性」とされることで、「日本で流行った4つ打ちロック」(唯一書かれた地域)もオルタナに分類される、というレトリックになっていてまたへぇ〜ってなった。

ハイデガーが、ラテン語という共通言語的なものの登場でギリシャ的な意味が捨象されているみたいなのを思いだした。ハイデガーの場合は、ラテン語みたいな超民族的な言語に対する批判をいろいろやっているけど、この記事の場合は英語圏的世界観が日本語で書かれていることに特長があるような感じはする。英語圏文化の影響が強い現在の日本語圏で和製英語的な語がどう機能するか、気になる文章だった。

alternative rock って日本語文中に英語で書くと、たぶん「本場の」みたいなコノテーションがつきますよね。語の出典を詮索してみたり。これがカタカナで表記すれば差異を捨象することになる、みたいな特性がある。日本語文中にカタカナで通じそうな英語をわざわざ導入すれば、差異を強調する効果があり、逆に日本語話者に日本語で書くとこの差異が捨象され、それゆえ「精神性」という抽象をつうじて日本の4つ打ちロックも「オルタナティブロック」に回収される。ここで機能しているレトリックはなんかおもしろいな。

記事に対する感想、「まるで生成AIに書かせたかのような無茶苦茶な代物だった」がおもしろいな。
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こういうお粥みたいなレトリックによって消化するみたいなのいろんなジャンルでありそう。