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明治期の武者絵に加藤清正がしばしば描かれるが、あれは清正が朝鮮で恐れられていたからで、ということを踏まえると典型的に植民地主義的な図像なんだな...。

月岡芳年のこれとか。
これは「論語を読む猿」とかのエピソードがあるようで、清正が論語に朱筆を入れて読んでいたところ、猿がそれをみており、席を離れた際に猿が朱筆で論語をめちゃくちゃにした、みたいな話。人間と猿の対比は、深読みはいくらでもできる。
月岡芳年「芳年武者无類 主計頭加藤清正」。室内の図で、加藤清正は平服を着ている。足元に猿がいて、筆を握っている。

これは適当なことを言っているわけではなくて、「浮世絵界(1938年)」を読んでいたら「朝鮮支那との戦史を飾る武勇錦絵」(中村亮平)というテキストがあり、そこに「加藤清正の武者振り」とある。

https://dl.ndl.go.jp/pid/1534155/1/19

日清戦争の錦絵は当時大量に出回り、それは報道的な価値があったからだけど(日清戦争とかを写真で撮っても間延びしているだけ)、武者絵はその同時期に描かれている。どうアプローチしていいかわからなかったんだけど、こういう記事を読むと武者絵はやっぱり日本の侵略戦争のアレゴリーとして読むべきなんだな。
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