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"エドワード・サイードに私は教わりましたが、最後の5年間、彼はひたすら同じ事を繰り返しているわけです。テーマは「イスラエルの占領はいけない。パレスチナは独立ではなく、解放されなければならない」。ひたすらそれです。「オスロ合意は間違いだった」。イントネーションを少しずつ変えながら、色々なメディアに色々な言葉で、ひたすら単純なメッセージを書いている。80年代には、非常に陰影に富んだものを書いていましたが、晩年の5年間は、とにかく単純なメッセージでいいから、世界中の1人でも多くの人に知ってもらいたいと。声を枯らして同じ事をずっと言う。
論文の密度は、こう言っては失礼だが落ちています。継続的な読者には「また先生、同じ事を書いている」と言われる。ところが、サイードにとってはメッセージの相手がその都度違うわけです。言う先々で言葉が消えていくむなしさの中で、それでも言いたいと。"

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