私は作家が素朴なことをいくら言っても許される状況って薄気味悪く見えてしまうというか、「作家」という特殊言説空間があってそこに知的に隔離されている結果に思えて、そういうふうに追いやられていることでどういう秩序が生まれているかの方が気になってしまう。
読者なり聴衆は、作家にシャーマンを期待して、その振る舞いを押し付けるんだけど、他方で、作家は作家で技能と実存の混濁のなかに生きているので自らシャーマンっぽい振る舞いを自分の礎にしてしまう。そうして相互に強化された循環のなかで一定の「素朴なことしか言わないがそれで熱烈に歓迎される」秩序が確立される。
が、なんかこういうのって勤め人が自傷的な消費行動に依存するとか、ホストや風俗に異様に金を使って実存が絡まってしまっている人と、私の中では完全に横並びに見えてしまい、作家ー聴衆だけが特別に思われていることの方が歪みに思えている。
たいていの作家って、しゃべるとわかってしまうけど、単に職人性とセンスと実存の複合体だよなとか・・
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